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    蒼鷹 慧 著者:蒼鷹 慧
    ガサツ者、ソコツ者、色気より食い気、独身貴族庶民


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    慶応4年8月24日(1868/10/09)~慶応4年8月26日(1868/10/11)_2

    それより兵士の兵糧を役人に頼んだ処、初めは不承知の趣であったけれども、漸く出して呉れた。
    {然} り乍ら今日直ちにここより会津へ還りなさいませと云う。
    それより私は出張の重役体 {態} の者に応接して藩論を問うたところ、条理が立たずに取り留めがない事のみを論じて居る。
    何分にも今日、兵隊を連れてまた会領へ還ることは最早黄昏に及んでいるのでとても行いがたい。
    是非今晩はここに一泊を頼むと相談したらば、再三の談判で一泊を許した。
    弾薬のことを頼んだらば更にこれは無いとして与えず、これにおいて私は米藩が已に変心したことを察した。
    応接した役人の中にも兼 {予} ねて面識の人もあったけれども、以前と違って少しも周旋する心はなく、会津応援のことも談じたけれども馬耳東風でなんとも応答しない。
    数日前までは同盟の軍が攻撃のことに付き種々を評議した時は、我輩 (我々) を恃むこと神の如くであったが、今は仇敵の取り扱いである。
    嗚呼ああ、人身の翻覆、頼むべからざる (頼りにしてはならない) ことは浮雲草露の如し。
    桑名侯なども同行していたが、是も同じく不敬の振る舞いを為して、見聞きするのも気の毒である有様である。
    歩兵共までも心外に思って大いに立腹し、一戦に及ぼうなどと言い出したけれども、それでは却って会藩の為めにもならず無益の義であると、漸くに取り静めて手負いだけは米沢より白石 [しろいし] (盛岡藩・白石) に送ることを托 {託} し、25日檜原に兵を帥 {率い} て還った。
    岐路は悉く路傍の大樹を截倒きりたおして往還を止めてある。
    是れは会領より人の落ち行くを妨げるが為である。
    皆、その策が迂闊うかつであることを冷笑した。

    檜原で一泊、同所の出役 [しゅつやく] は会人・神戸某という者である。
    この者の周旋で兵糧を調え随って、若松の動静を聞いたところ、一昨日以来砲声が堪えず、防戦に力をつくしているので、容易に落城するような模様ではないと、且つ会人で若松より来た者に遇ったらば (遇って聞いたところ) 、前同様の形勢である。
    因ってとにかく城下近くに至って見ると、敵の動静も分かるだろうと議定し、病者は檜原に残しておき、26日に檜原を発して塩川に出た。
    大塩で桑名兵の引き揚げるのに遇った。
    これまた米沢の方に行くらしい。
    途中においても若松の方で砲声が殷々 (大きな音が鳴り響くさま) と聞こえた。
    塩川に宿陣、若松の模様を探ったところ、官軍の多くは市中に入り込んで町家に宿泊し、また東山・滝沢村辺りにも充満し、大砲を小田山に備え、この山より城中までは距離が10 (1,090m) 程もあるので、日夜砲発してその弾薬の多くは城内に落ちて破裂した。
    城櫓の高く聳えているのを目的 (目的物、目標物) として照準したので発する所の弾薬が多く的中して、甚だ人を悩ませたと。

    初見の方はご一読下さい:『挑戦!南柯紀行』について

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    Tag : 大鳥圭介 南柯紀行 戊辰戦争 幕府脱走軍 旧幕脱走軍 伝習隊

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    米沢にしてみれば、官軍に徳川家の親類筋にあたる松平家とは一線を隔したいというのと、東軍をかくまったと思われることへの危惧があって、適当にあしらって追い返したいというのが藩意だったのでしょうネ。
    戊辰戦争は、武力行使と諜略で奥羽列強を畳み込んだのがなんとなくわかってきました。
    これを官軍から見たらどんな感じになるのか、少々気になってきたりしてます。
    私は本宮市なので、二本松藩の悲惨さだけがクローズアップされてますからネ

    歴史を探る面白み

    「大」@安達太良山麓さん
    >これを官軍から見たらどんな感じになるのか、少々気になってきたりしてます。
    うふふふー、そのまま嵌まっちゃって下さーい(笑)
    マジメな話、多方向からの視点で見ることで面白みが増します。是非とも官軍側の視点でも見てみてください。
    そもそも、どうして米沢藩が会津藩の為に動こうとしたかと言うと、会津に恩義があったからだそうです。
    米沢藩第3代藩主・上杉綱勝の急死でお取り潰しになるところ、綱勝の岳父である会津初代藩主・保科正之の尽力により、甥・綱憲の末期養子が認められて第4代藩主とする事ができた・・・と言うもの。
    保科正之は第3代将軍・徳川家光の異母弟で、父ちゃん(秀忠)が恐妻家だったので密かに家臣の子として育てられた御落胤です。だけど兄ちゃんには可愛がられたそうな。
    一方、綱憲は忠臣蔵の敵役・吉良上野介の息子さんだそうで・・・おぉ、父ちゃんの援護を養子先の家臣に止められた殿さんか!(どんな覚え方やの・・・)この綱憲が藩主の座に着いたのが1664年なので、戊辰戦争から204年前の恩義。現在の感覚だと「そんなもん、知るかよ」レベル(苦笑)
    恩義の有効期限(笑)はともかくとして、米沢藩は会津藩と西軍との仲介を為そうとして果たせず、奥羽越列藩同盟に加わって盟主となります。同盟に加わって戦っていたものの、旗色が悪くなって28日に降伏・・・裏切ったと言う方が相応しいかもしれません。
    この時点だと、公式には米沢藩は会津藩の同盟国です。つまり、藩論は「会津藩とは関係ないもん!」ではなく「会津藩とは縁を切るぞ!」と言うカンジ(笑)
    大鳥さんが出かけて行った頃と言うのは、藩内で降伏の準備を進めていた頃だったのではないかと。米沢藩からすれば「何て時期に来やがる!」と言う具合だったんじゃないかと思います。無事に帰らせてくれただけマシだったのかも(苦笑)

    なるほど・・・
    昔の人って義理が厚いのですネ。
    それに比べて今の連中は何の恩義も感じないって感じ ^^;
    奥州まで攻め上って来たってことは、米沢藩も勝ち目無しって悟りますよネ(賢い)
    初めから解っていた負け戦をやって負けた福島の諸藩、なんか複雑な心境であります。
    ちなみに私は水戸藩家臣が先祖です。
    現在の大玉村に水戸の領地があって、そこの代官として赴任した先祖が、宿にしていた庄屋の娘と恋仲になって居ついたとのこと。
    なかなか笑える我御先祖様でございます(大笑)

    「戦わねばならぬ」は武家の言い分

    「大」@安達太良山麓さん
    現代人が薄情なのか、昔の人の気が長いのか、ビミョー・・・と言うよりも「200年余も恩義に報いてなかったんかぃ?」とツッコミを入れたい(笑)
    正直なところ、恩義と言っても形骸化していたでしょうね(苦笑)
    大名家ってのはそういう形骸化した物を連綿と引き摺って行くのが務めだったと言うか、関ヶ原の関係がずーっと引き継がれてますよねぇ(苦笑)
    奥羽越列藩同盟にしても、大方の藩は「あの藩が加盟するのにウチが加盟しないのはヤバくね?」とか「ご近所付き合いを断たれるのは拙いぞ」って理由から参加したんじゃないでしょうか・・・タテマエはともかくとして。
    勿論、西軍の戦略によって“そうせざるを得ない状況”に追い込まれもしたのでしょう。
    徳川将軍家の諸侯か、民を治める領主か。どちらで見るかによって、各大名の「西軍に降る」事の評価は対極に分かれるでしょう。西軍・東軍のどちらから見るかによっても異なります。考えていくと難しいですけど、これがまた面白みでもありますので止められない(笑)
    >なかなか笑える我御先祖様でございます(大笑)
    マスオさん状態か、御先祖様!?(笑)
    その御先祖様の事を調べてみるのも面白そうじゃありませんかー?blogでの公開、待ってます(笑)
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